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2015年 10月 10日

旅をする~イタリア~アレッツォ

Romaの次はArezzoです。
当初はレンタカーで行くつもりでした。途中のOrvietoで借りてArezzoからFirenzeまで行くかなあって。
Orvietoの駅前にはAvisがあって、FirenzeのAvisの場所もチェック。このごろはGoogleのストリートビューがあるから全然迷わないで行けるようになってます。ただ実際行って見ると坂だった、ということはよくあります。
国際免許を取るのも出雲市(警察)で取るのは普通だと2週間かかるけど、松江の免許センターに行けばすぐ取得できることも分かりました。
しかし
今回は列車移動することにしたのです。結果としては借りときゃよかったな!と思うことはありましたが。
↓ はOrvietoに停車中
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Romaの駅では窓口でチケットを買うのは大変だよ、という助言があったので、Trenitalia というサイトで買いました。但しイタリア語・英語・中国語だけ、今見たらフランス語とドイツ語が追加されてた!日本語は~?
カードで購入するとメールで確認書が送られてくるのでこれを印刷して持っていくといいです。Romaの駅は以前はフリーでホームまで行けたのに、改札口みたいな入口でチケットを持っているかどうかチェックされるようになっていました。ネットで買ったせいか列車の中ではノーチェックでしたね。
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荷物の心配をするのがいやなので、長時間乗るときは1stクラスにします。
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Romaを10時30分発に乗ってArezzoに12時53分着。驚いたことに時間どおりでした。

Arezzoでの目的はサン・フランチェスコ聖堂のピエロ・デッラ・フランチェスカ(1417-1492) ↓
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の描いた「聖十字架伝説」を観ること。予約が必要なのでこれもネットであらかじめ予約しておきました。行って見て分かりましたが、シーズンでなければ前日か当日に教会内にあるチケットオフィスに行って予約しても大丈夫そうでした。
見学できるのは30分と限られています。私はArezzoに着いた次の日の朝9時半を予約しました。
なので、
ホテルにチェックインしてからの行く先は
ピエロ・デッラ・フランチェスカの生まれ故郷Sansepolcroサンセポルクロと彼の重要な作品があるMonterchiモンテルキ。
どちらもバスで行けるはずだったのに、ホテルのフロントマンに脅かされて、しかもインフォメーションセンターはお昼休みで2時半まで誰もいない。
タクシーか?レンタカーか! 
結局英語の話せる運転手がいたのでタクシーに乗ってしまいました。
約40km離れた町を二つ見学、待ち時間を入れて3時間弱で€130でした。楽ちんだったからよかったけどね。
貧乏旅行のはずだったのに奮発してしまいました。


サンセポルクロの市立美術館で観たのはピエロの「慈悲の聖母」。
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↑ マリアのマントの中で左から三人目の見上げている男は彼の自画像か?
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修復中で全部見えなかったのだけど「復活のキリスト」でも左から2番目は彼のようです。
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ピエロはダ・ヴィンチよりも40年近く前に生まれた人。とっても頭がよく、数学にも強くてすでに遠近法も研究していたらしいのです。晩年は目が見えなくなったのだけど75歳まで生きた、そのころにしては長生きでしたね。
ピエロは生前あまり知られていなかったのだけれど、100年以上経ってから同郷人だったジョルジョ・ヴァザーリ(ウフィッチ美術館とか作った人)によってその偉業が知られるようになったのです。
初期ルネッサンス、それ以前は中世のあのアイコン的な宗教画があふれていたころ、ふくよかな暖かい人間味溢れる人々、そして自然な動きのある絵を描きました。
モンテルキにあるマドンナ・デル・プラート 「出産の聖母」はピエロのお母さんの面影と言われています。
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このような絵があの当時描かれていたなんてね~!

こんな写真で紹介するのはピエロに申し訳ない気がします。実物は600年近く経っているのに、色鮮やかで、鳥肌ものです。小さな村の礼拝堂に描かれたこの絵は今はこの絵だけのための小さな美術館に飾られています。是非実物を見ていただきたい。
アラン・ドロンの「高校教師」で、おませな女子生徒を連れ出してこの出産の聖母を見せに行くというシーンがあるそうですが、そのときは礼拝堂にあったようです。この映画観なくちゃ。

ピエロのことを知りたい、アレッツォに行って見たい、と思うようになったのは2001年8月号の芸術新潮「イタリアの歓び」を読んだときでした。これは私の永久保存版です。
また、聖十字架伝説に興味を持ったのは、諸川春樹監修「西洋絵画の主題物語 Ⅰ聖書編」美術出版社 です。この本はいろんな謎解きをしてくれます。こちらも永久保存版。
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サンセポルクロの市立美術館、お宝がたくさんありましたよ。
モンテルキも山の中の小さな村だけど美術館のチケット売り場の女性はすごく得意そうでした。
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またいつか来れたらいいな。

by yumiyane | 2015-10-10 01:11 | Italy | Trackback(1) | Comments(4)
Tracked from dezire_photo.. at 2015-10-11 12:28
タイトル : ルネサンス美術の巨匠・ピエロ・デッラ・フランチェスカの『..
モンテルキMonterchi モンテルキは、人口1,831人のイタリア・トスカーナ州の小さな田舎の町です。この小さな町が有名なのは、ルネサンス時代を代表する画家ピエロ・デッラ・フランチェスカの母親が生まれた町で、彼のフレスコ画「出産の聖母」があるからです。... more
Commented by desire_san at 2015-10-11 12:26
こんにちは。

私もピエロ・デッラ・フランチェスカの絵画を見るために、アレッツォ、サンセポルクロ、モンテルキを旅しましたので、美しい写真と記事を興味を持って読ませて頂きました。ピエロ・デッラ・フランチェスカの作品は日本では見る機会がなかったので楽しみにしていましたが、優れた画面構成力とその存在感に感激しました。ピエロ・デッラ・フランチェスカは日本ではあまり知られていないようですが、調べて作品をると、イタリア・ルネサンスにおける偉大な存在であることを改めて感じました。

私もピエロ・デッラ・フランチェスカの絵画を求めての旅に着いてレポートを続けています。モンテルキに続いて、アレッツォ、サンセポルクロについても順次写真とともにレポートしていきたいと思いますので、よろしかったら覗いてください。ご感想、ご意見などコメントいただけると感謝致します。
Commented by yumiyane at 2015-10-14 22:44
:desire_sanさん、こんにちは。
ようこそ、コメント有難うございます。
いらっしゃいましたか。今書いていらっしゃるということは、最近いらしたのでしょうか。ニアミスだったかもしれませんね。
ルネサンスを勉強してから、その前の中世美術に興味を持ちました。なぜにあの長い間人々は宗教画をあのように描くことに費やしたのか?でもピエロみたいな人も出て来ていたのですね。中世の時代にも人間的な絵を描いていた人が他にもいたのではないかなと思えてきました。
desire_sanさんは、私なんかよりもっと専門的な知識をお持ちですね。私は旅人の直感的観察力でしかありませんが、ピエロは良かったです。
Commented at 2015-10-16 10:03 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by yumiyane at 2015-10-18 20:04
:鍵コメsさん、こんにちは。
>知や美の世界は、政府の管理できない自由な世界
そうですね。美の世界に政治は関係ないはず。みんなの心には知も美もあるはず。
それだけでは食べていけない、と言うのでしょうがそれが無ければ生きてはいけないです。
菅さんは福島の事故以来反原発運動をしています。
原発引越し お奨めなのですね。


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