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2013年 10月 28日

松が危ない

出雲を含む簸川平野は、秋から冬にかけて北西の偏西風を受ける地域。

以前にも書いたけど、平野にぽつんと建つ農家は、築地松(ついじまつ)という家屋より高い松の生垣で風を避けてきました。
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出雲縁結び空港 と名前を変えた出雲空港の駐車場にも、この築地松がぐるりと張り巡らされています。
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私の小学校の恩師、出雲市の洋画協会長の板倉先生は、若いころからこの築地松に魅せられて多くの油絵を描いていらっしゃいます。
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画像は先生の画集からお借りしました。

昨日までの三日間、出雲文化伝承館で行われた洋画展に私も水彩を一枚出品しましたが、その搬出の27日はいくつかの台風が去った後の晴れ渡った日になりました。
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6月の始め、Uターンしてから初めて出雲大社に向かったとき、出雲の原風景に欠かせない 北山 に異変を感じていました。

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松が枯れているのです。

聞けば、いつも行っていた害虫駆除の空中散布で、どこかの小学校の生徒が具合が悪くなったとかで、取りやめになったところ、途端に松が虫にやられ始めたんだそうです。

今では遠目に見ても
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北山にこれだけ松が植わっていたとは知りませんでした。だいたい山には杉とかクヌギとか楢とかと思っていましたから。

出雲大社と出雲市の中心部の間に 浜山 という防風林の丘があります。
ここの松にも影響が出始めているとか。

松は枯れ始めるとどんどん広がっていくらしい。
このまま進んで行って、山から木が少なくなっていったら、やがて山自体にも影響を及ぼしてくるかもしれません。
空中散布を止めたせいなのか、害虫がのさばる何年に一度の出来事なのか。

このことで、故郷の原風景が変化するのはとてもつらいことです。
出雲大社の松の並木には影響が出ませんように。
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by yumiyane | 2013-10-28 23:46 | 世の中(real world) | Trackback | Comments(6)
2013年 09月 08日

Madrid でも良かったのに

東京のオリンピック招致が成功して、2020年に東京でオリンピックが開かれることになりました。
ロゲ会長の “TOKIO” という声には、良かったね! と思いました。



いつから

オリンピックってそんなにお金がかかるようになったんでしょう。マドリッドが負けたのはスペインの経済状況。

オリンピックの経済効果を東京は3兆円と見積もっているという。
なら、マドリッドもそれくらいの経済効果は期待して、ロンドンオリンピックで見た、“国の盛り上がり”にも期待したんだと思います。

今朝のテレビで石原さんも言ってたけど、東京に全てが集中しすぎることを懸念します。
確かに東京はお金持ち。どこの都市にも負けない。

そういうときいつも思い出すこと、学生の仕送り。
東京都に居住する学生が71万人いるらしく、仕送りの平均は8万円/月らしいです。年間96万円/一人。
71万人の半分近くが地方からだとして。。。
東京の1年間の概算要求額が11,764,184,000,000、そのおよそ28.5約3%かなあ・・・合ってる?
授業料のことも考えると、
地方からの仕送りで東京の一部が賄われていると言っていいでしょうか。


そんなこと考えたりするとやっぱり東京は間違ってるんじゃないかな。
まるで東京が日本を養っているかのような顔をするときがあるけど、実は電力は福島と新潟、みたいに地方が支えている。
その福島の問題を、東電ではなく国が面倒をみると首相は宣言なさった。国が見るということは、島根に住む私の税金も使われることになるの?消費税も復興税も取られてるから。
安倍さんの、絶対に東京には福島の影響は及ばない、と宣言したのも ちゃんちゃらおかしい(あまちゃんの観すぎ)。

東京だけが安全であればいいの。 ちゃんちゃらおかしい(鈴鹿さんのセリフ、受けてます)。

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9月8日18時15分 簸川町から見た北山。
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18時19分。

スポーツの祭典はとってもいいことだと思うけど、
グラスファイバーだとか、サメ肌の水着だとか、道具で勝つのではなく、
原点に帰って競うことにしたら、そんなにお金はなくても出来ることじゃないかな。
会場の殆どは出来上ってるって言うし
スペインにも立ち直って欲しかったな。

by yumiyane | 2013-09-08 23:56 | 世の中(real world) | Trackback | Comments(4)
2012年 08月 22日

火花

夜空に上がる大輪の花火も美しくて いい です。
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手の中でビリビリする線香花火も好き。

火をつけて、しばらくすると
ブルブル 震えだして
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やがて
サッ サッ サッ  と音がしたと思うと
パリッ バリッ
サッ サッ サッ
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だんだんその花の角が取れて
風に しなって
枝を出すのも疲れて
おとなしく おとなしく
ポト って
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このところ
あっちでもこっちでも
火花が。

近年、火が付いたかと思うと、しばらくすると話題にもならなくなり、
そして何年かすると、また火花が散る。
今回が少し異なるのは、こちら側も応戦していること。

これは、私的個人的直感的意見だから、そのように思ってくださいね。
日本海に浮かぶ小さな二つの島については、
きっとむかしむかしはあちらのものだったと思うの。
だってこちら側にはあちら側の文化がいろいろ渡って来たのだから。

古事記にも、鳥取の大仙と島根の三瓶山にロープをかけて、島根半島をあちら側から引っ張ってきた
という、国引きの伝説もあるのだし。

それが、豊臣秀吉の頃からこちら側から攻めて行って、そのころからこちら側の人が渡った可能性は多いと思う。
それくらいファジーな場所だったのでしょう。
それを明治の頃こちら側の島根県が、自分の県の所有と宣言。
1945年に敗けた戦争の後始末、サンフランシスコ講和条約で、一応こちら側してもらえた、ってこと。

8月19日の東京新聞12面
「時代を読む」というコラム
パク・チョルヒさん(ソウル大学国際大学院教授)という方の記事「国境はこえられないものか」。
先週、政治学者と経営学者が集まる国際会議で、東アジアの現状を語り合う機会があった。そこで、政治学者同士の国際関係論を静かに聴いていた経営学者が、根本的な質問を投げかけた。
政治の世界では国境が絶対的前提条件になっているようだが、経営の世界では国境は既に意味のない線引きになっているという趣旨の発言であった。


韓国のサムスンも、日本のトヨタも市場は世界。国旗や人種にこだわる必要がなくなった、という話。
確かに。

中国の浮上も、政治の観点ではますます大きくなる隣国をかつてないほどの脅威と見るが、経済の視点に立つと、この状況は競争相手の登場である一方で新しい投資先やマーケットの登場でもあり、単純に脅威と映るわけではない。

そして、このパクさんは、北朝鮮を例に取り
自主的に生きようとした「主体性」そのものが経済発展を鈍らせ、住民の生活を大変苦しめているという現実は、国際化の流れに逆光したままの経済発展がどれほど難しいものであるかを物語っている。

東アジアの国々は、国境を意識しないでお互いをライバルと見ながら切磋琢磨することによって、経済発展を遂げ国を豊かにすることが出来る、とおっしゃっています。

優越的支配の確立よりは、戦略的互恵関係をどう作り上げていくのかが勝負になってくる。国境にこだわり過ぎるとお互いに葛藤を煽るばかりで、普通の付き合いすら気まずくなる。それは短期的な国内政治上の利益には役立っても国家間の長期的相互信頼構築にはマイナスにしかならない。21世紀の国際化時代には、民族主義という鬼が国際化の流れの妨げにならないように注意を払うべきである。


韓国にもこういう風に考え、捉えている人がいらっしゃるのですね。

私は島根県出身ですが、18歳まで竹島についての教育は皆無でした。
ここが韓国と大きく違うところ。
韓国の竹島教育は、象徴的なもの。韓国のルーツ、二分される前の朝鮮という国にルーツがあり、その文化・民族の優越を、隣国にアピールしたいのですね。

パクさんの記事を読んだとき、
もやもやしたものが、何かすっきりした気がします。

民族・国家・国旗で現れる国というセンチメンタルが火花を散らすと
経済・経営・暮らしという現実問題がそれを蹴散らす。

どっちがいいのか分からないけれど、それが今の世の中ではバランスを保っているのですね。
やってはいけない戦争を始めた国は、その代償に多くの人の命を奪いました。国の内にも外にも。
小さな日の丸の国の中で行き詰っていたなら、国境を越えて経済を発展させる知恵を使い、武力に頼らない方法は無かったのでしょうか。

by yumiyane | 2012-08-22 00:05 | 世の中(real world) | Trackback | Comments(10)
2012年 08月 04日

国際化

ロンドンオリンピックが後半に入って、サッカー日本男子大健闘、ベスト4おめでとう!
女子も順調ですね。

なでしこジャパンの引き分け作戦とか、
バトミントン中国の無気力試合とか、
少し前のオリンピックでは、どこの国でも考えられなかったこと。
すべてのオリンピック選手が、国の威信をかけてメダル争いに闘士を燃やしていました。
このごろのアスリートは、同じメダルと取るという名誉も、個に向かっているということなんでしょうか。



国際的な話でも、こちらは原発のはなし。
8月3日の東京新聞。
「六ヶ所」延命の細野報告書
なんでも、日米原子力協定というのがあって、原発の使用済み核燃料の再処理を日本は許されているんだけど、韓国、これから導入するベトナムなどは許されていないんだそうです。
韓国には現在23基の原発があって、2030年までにさらに20基近く新設する予定。
台湾はすでに六基。ベトナムはこれから日本が輸出するんだそうですが、そういった国の使用済み燃料の処理を、一手に引き受ける、というもの。
誰が?どこで?
日本が六ヶ所で?

六カ所村の再処理工場は着工から19年、高速増殖炉もんじゅ(福井県)は27年経つが完成していない現状。
これまで54基の原発が稼働していて、その使用済み燃料はどうしていたのか。
六ヶ所が飽和状態なので、それぞれの原子力発電所の敷地内に貯蔵されているか、多額の費用を払って英仏に再処理を委託してきた、んだそうです。

技術開発とかビジネス的発展とかいう話なら、それはいいアイディアと誰か言うかもしれない。
韓国でも20基増えて、ベトナム、さらには台湾もその視野に入れているということ。


あなたたちは、福島でいったい何を学んだのですか。

福島第一原発、1~3号機で起きたメルトダウン、4号機の水素爆発。
2008年に、みちのくアラートと称して行われた東北大地震に対する訓練が、青森から福島にかけて行われました。
しかし、福島第一、第二原発を所有する東電は、津波対策は何も変更されなかったというのです。

NHKスペシャル「メルトダウン連鎖」が今日も再放送されていましたが、その再現は恐ろしいもの。
現場の技術者の事故対応は驚きの連続。それは現場の責任だけではなく、東電という電力会社とその管轄である経済産業省の危機管理のなさ、そのものです。
何も、ひとつも訓練されていなかったのでは?
そんな低意識、低技術が、日本のあちこちに広がって、私たちの生命の危機を広げて来た。
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福島で、16万人もの人がふるさとを追われ、日本中をさまよっているというのに。
一日も早く元の生活に戻れるよう、事故を収束し、土壌を除染し(移染ではなく)、警戒区域を限りなく小さくすることに全力を尽くすこと、そこに全技術を注ぐこと。
あなたたちが学ばねばならないのはそのことではないのですか。


細野ペーパーと言われる「核燃料サイクルの検証と改革」という再処理の国際化、に唖然として
また金曜日に叫びます。
再稼働反対!
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今回は、千代田線国会議事堂前駅4番出口から出て、すぐ皆さんの中に割り込んで、歩道脇の植え込みの縁のコンクリに上っていました。警察は人垣の壁を作って、私たちを官邸付近に行かせないようにしていて、一時歩道でもめて大変なことになっていました。警察官の方々がいなければ、もっと普通にいられたのに。
官邸付近のバリケード、向こう側車線に並ぶのは警察車両。
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バリケードで守られる首相って、どうなの?
やっと 野田さんが、デモの主催者と話すつもりがあると申されたそうな。

by yumiyane | 2012-08-04 22:25 | 世の中(real world) | Trackback | Comments(4)
2012年 07月 16日

熱い 暑い 日

ブログで仲良くさせていただいているkinunさんと、
一緒に代々木公園に行くことになりました。
今回も一人かな、って思っていたから、ラッキー!
ということで、明治神宮前駅で待ち合わせました。


凄いことになりそうだ!?
という予感はありました。
案の定、明治神宮前あたり
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実に多くの人が向かっています。

さよなら原発10万人集会
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主催者発表の数字は17万人ということ。
原発を再稼動してほしくなくて、脱原発を希望している人で、ここに来れた人が17万人居たということです。

この様子を空から見ていた新聞社の記事をご覧ください。

講談士の神田香織さんの司会
呼びかけ人の坂本龍一、鎌田慧、内橋克人、大江健三郎、落合恵子、澤地久枝、瀬戸内寂聴各氏の挨拶
広瀬さんのお話
福井県からと福島県からの代表のお話
そのときの乱入者、意図せず撮った写真に写っていました。
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昨日仙台でも、今日名古屋でも、政府が行っている2030年の日本のエネルギー政策の在り方、の公聴会で、電力会社の社員、原子力関係者、原子力ムラの人、が20~25%を主張したんだと。
一般の人の意見を聞く会でもなんでもない!
原子力関係者は一般の人ではない!
何故そんなことが分からないのっ!細野くん!



ここに集まった17万人の人たちは、0%を主張しているのですよ。

33度以上の炎天下のもと、ひとりの熱中症も出さず!
私たちは、夏が暑いことを知っているから。
夏は暑いのです。

NHK脇のけやき並木は、脱原発銀座。
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届けーっ!みんなの心

by yumiyane | 2012-07-16 21:56 | 世の中(real world) | Trackback | Comments(20)
2012年 07月 07日

雨の金曜日

このことは記しておかないと。


金曜日には、約束があったのだけれどちょっとだけでもと行ってきました。

国会議事堂前の駅は、地上に出る1と2と3番の出口が封鎖されていました。
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先週、向こうとこっちの車線を占拠されて、警察の威信にかかわったとでもいうのでしょうか。
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今回は、反対車線には人が並べないように、出口を封鎖、地上には警察の車が並んでいました。
4番出口だけを使って地上に出るため、みんな並ばされています。おとなしいもんです。
おまけに階段は昇るのが制限されていて、黄色いテープまで。
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私たちが何をしたというのでしょうか。何をするというのでしょうか。
全国のあちこちから、ひとりひとりの声を聞いてもらいたくてここに集まってきただけです。
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4番から出るとすでに多くの人が集まっていて、内閣府上の信号の途中、右に曲がって、高速道路のある六本木通りまで廻されて、そこから内閣府上に回るように指示されました。
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内閣府下からもたくさん人が歩いてきています。
雨にも負けず、警察にも負けず、です。
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私は途中で失礼してしまいました。
全国から、雨にも負けず集まられたみなさん、どうも有難うございます。


先週、野田さんは、私たちの原発再稼動反対の声を 「大きなですね」 と洩らしたとか。
それを、今日は大きなと訂正なさったのだそうです。
だれかご注進なさったのでしょう。
国民の声を、音と表現するとは。ああ、また怒って来た。


Youtubeからいただいた画像。最後にはやっぱり両方の車線に広がるくらいの方が集まられたことが分かりました。


by yumiyane | 2012-07-07 23:28 | 世の中(real world) | Trackback | Comments(10)
2012年 07月 02日

妄想

少し前、6月21日の朝刊
「原子力の憲法」こっそり変更

新たに設置されることになった“原子力規制委員会”の設置法が作られたらしいのだけど。
その付則で、「原子力の憲法」ともいわれる原子力基本法の基本方針が変更されたらしいです。


その法案が、衆院を通過するまで国会のHPにも乗らず、ほとんど議論もなされず、ということ。
問題は何か?

以下、新聞の記事
設置法案は、民主党と自民、公明両党の修正協議を経て今月15日、衆院環境委員長名で提出された。
基本法の変更は、末尾にある付則の12条に盛り込まれた。原子力の研究や利用を
「平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に」とした基本法2条に一項を追加。
原子力利用の「安全確保」は「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的として」行うとした。
追加された「安全保障に資する」の部分は閣議決定された政府の法案にはなかったが。修正協議で自民党が入れるように主張。民主党が受け入れた。各党関係者によると異論はなかったという。


中略

日本初のノーベル賞受賞者となった湯川秀樹らが創設した知識人の集まり「世界平和アピール七人委員会」は十九日、「実質的な軍事利用に道を開く可能性を否定できない」「国益を損ない、禍根を残す」とする緊急アピールを発表した。





あの人たちの妄想。
核を保有したい人たち。
その人たちの妄想が、
民意を損ねても、原発を動かしたいのです。

写真は、論説委員の注意書き
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妄想は膨らむものです。

More

by yumiyane | 2012-07-02 01:04 | 世の中(real world) | Trackback | Comments(8)
2012年 04月 26日

釣師浜 

「旅館があったところに連れて行ってあげる」
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お昼までに少し時間があったので、おかみさんの車に乗せてもらいました。
この車で逃げたの、と。

新地 谷地小屋 というところ
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このあたりは住宅が密集していて、海はみえなかったそうです。

おかみさんのブログにあった、地震からひと月後の風景はもうありませんでした。
がれきの殆どは片付いています。

常磐線の新地駅 も この先のどこかにあったのです。
線路はこの道のようなところにあって、列車が駅にいたので、避難する道を遮断機が遮っていたのだとか。
ご主人は避難しないと言い張ったけれど、岩手出身のおかみさんは、『とにかく逃げないとと、主人に運転を頼んで一緒に逃げました』、
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『遮断機の下に少し隙があって、そこをくぐって線路を渡ったの、
後ろに並んでいたダンプカーは、あとで津波に流されていたのを見ました。運転手の方が助かったかどうかはわからない』そうです。


旅館は土台を残すのみでした。
ここが玄関、
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ここがお風呂、
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ここが台所。
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『地震が起きた時は居間にいたの。。。』


器やお皿はそれぞれ100枚づつあったけど、残骸の中から割れないで残っていたものを30枚集めて、避難所に持ち帰ったそうです。

地震のあとの津波で殆どのものが流されたけど、壊れた食器のかけらが家の周りの土の中にありました。
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壊れて埋もれた食器を不思議な気持ちで眺めていました。
ここに確かに営みがあった、多くの人で賑わった旅館があって、わいわい楽しい宴会があって、おいしいお酒と料理が振る舞われたんだよ って、たくさんの器のかけらが教えてくれていました。


かろうじて残った朝日館の鉄筋も取り除かれていたけれど、電柱はどうして残っているのでしょう。
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地盤沈下で海水が池をつくっていて、
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美しい浜が海水浴場になっていたあたりの堤防は崩れたままです。
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釣師浜の男たちは、みんな頑張って船を守ったのよ。
津波から船を守って、一所懸命沖に出て、船を守ったのよ。
でも、戻って見たら家は流されてなくなってた、
今度から船はいいから、家を守るって言ってるの。
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海岸に何艘も係留してある船のことを、そう話してくださいました。

『船があっても、漁に出れない、放射能のせいだわ』。


私はまともにおかみさんの顔を見ることができませんでした。


仮設のみなさんがかつて暮らしていらしたこの土地は、公園になるのだそうです。
一週間に一度は海に行ってみるんですよ、
と、仮設で出会ったYさんがおっしゃっていました。
思い出さなくてもいいように、この土地に新しい植物が芽吹き、早く美しく生まれ変わりますように。

by yumiyane | 2012-04-26 01:26 | 世の中(real world) | Trackback | Comments(20)
2011年 11月 08日

防災訓練

スカイツリーがこんな風に見える
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錦糸町と押上のちょうど真ん中くらいにある、本所消防署に防災訓練に行ってきました。

何故墨田区まで出かけて行ったのかというと、適当な訓練をしてくれるところが見つからなかったからです。

墨田区の本所消防署、なかなか優秀です。

まず10時半から25分くらいの映画を観ます。
東京に直下型地震が起きて、でも防災訓練をしていた人たちは、なんとか生き伸びます。
日ごろから、災害について、いろいろ準備をしておくことがどんなに大切か、ということです。

そのあと、いくつかの班に分けられて、インストラクターの方がたに教わります。

私は、会社の同僚二人と参加しました。


まず、建物の中で起きた火災の煙から逃げる方法。
非常灯の見方、逃げ道を見つける方法を教わります。
腰を低くし、ハンカチで口を押さえ、指を曲げて手の腹で壁をつたって迷路のような建物の中を逃げます。
下半身を鍛えておかないといけません。


次に、地震です。
各地で起こった地震の説明を受けたあと、震度7を体験させてもらいました。
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揺れが起きたら、大きな声で 地震だあ! 
と叫んで、座布団を頭にテーブルの下に、足(テーブルの)を抱えてもぐるように教えられました。
ところがところが、
もぐった途端、激しい揺れに身体がはじかれ、身体の向きを変えることもできません。
地面に付いた腰は、激しくゆすられ、痛い。
それでも必死でテーブルを捕まえます。
揺れる、と分かっていて、どうしたらいいか分かっていても、何もすることができませんでした。

そのあと、これから日本で起きる地震の可能性を表した図を見せられ、
2007年に発表された、30年以内に起きる地震の確率・宮城沖地震99%、東海沖87%、という数字は
実際宮城沖地震が実際発生したので、今は確率について、白紙状態になっているそうです。
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その図です。
黄色い部分についての説明が、読み取りにくいですが、、、これはかなり怖いことです。
薄い黄色のところ:特定観測地域
地震発生の中長期的な見通しとして近い将来地震の起こる可能性が他より高いと考えられる地域
とあります。
黄色い濃い部分:観測強化地域
なんらかの異変が観測され(あと読めません調べます)

この黄色い部分に、いくつかの原発があること、分かりますか?
島根の鹿島原発も、愛媛の伊方原発、建設計画中の上関も、新潟も。
ほんとに地震列島ニッポンなんですね。

そんな怖~い思いをしたあとは、消火です。
消火器の正しい使い方。
栓を抜いて、標的を定めて、噴射する。炎を狙うのではなく、火の元を断つのです。
ここでも 大声で
火事だあ~! と叫びます。
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とにかく、何かあったら 大声で叫ぶ ことがとっても大切なことなんだそうです。


そのあとは、人命救助。
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倒れた人を見つけたらどうするか。
周りの安全を確認して駆け寄る。
ここでも大声で人を呼ぶ。誰かに救急車を呼んでもらう、AEDを探してもらう、分担が大切です。
頭に手を当て、耳で息を確認し、大声で呼びかける。
名前が分かったら名前を呼び、肩をたたいて反応を見る。
それからそれから、、、、、。

大変勉強になりました。

そして、AEDの使い方。
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終わったのが12時25分。

大変大変勉強になりました。
今日はほんのさわりだけ、ということ。
でもほんとに行って良かったです。
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みなさんも、機会があれば是非体験なさるといいと思います。

by yumiyane | 2011-11-08 23:02 | 世の中(real world) | Trackback | Comments(8)
2011年 11月 05日

喉元過ぎても忘れない

黄砂が東京の空まで覆った今日、新宿のカタログハウス本社まで出かけました。
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友人に誘われて、3本の映画を観るためです。

カタログハウス本社では、猫くんたちがお迎えしてくれるのですね。
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「原子力発電の夜明け」
監督:森田実 東京シネマ作品(1966年・43分)
第一銀行提供の、東海村に初めて原子力発電所を作ることになり、建設が進み、最初の火が入るまでの
原発のインフォマーシャル的な映画です。

「原発切抜貼」
監督:土本典昭(1982年・45分)
語り:小沢昭一
監督自身が、数十年に渡り集めた、原発に関する新聞のスクラップで構成された映画。
新聞のスクラップだけで、こんなに興味深い映画になるのかと、驚き。

「あしたが消える―どうして原発?―」
監督:平形則安(1989年・55分)
原子力発電所で働いていた父親が、52歳で骨ガンで死んだことに疑問を持った主婦の投稿を元に作られた映画。


最初に見た「原子力発電の夜明け」。
非常に参考になりました。原子力発電が日本に何故根付いたのか。
そして、今だ原発が捨てられない男どものことも、少し分かるような、、、。
日本の技術を結集した、技術者の夢とロマンの物語。
あれが原発でなければ、どんなに良かったことか。
そして
原発はエネルギー政策ではなく、あれがビジネスである、ということ。
この映画を作るのに、銀行がお金を出しているということ。

2本目のドキュメンタリー「原発切抜貼」。
広島・長崎に落とされた原爆の記事から、日本に作られる原発、そしてスリーマイル島の事故からチェリノブイリの事故まで。
新聞に語られる嘘と事実。
笑ってしまいます。

3本目の映画は泣きます。
何故泣けるかと言うと、そこに紛れもない真実があるからです。

仙台に住む葛西さんは、原発で働く父が、骨ガンで死んだことについて、会社が何の責任も持たないことに不信感を持ち、原子力発電所そのものへ疑問を持ち始めます。
絶対安全だと言い続けていた父があっけなく死んでしまいました。
何故父は死ななければならなかったのかという疑問は、いろんな人の証言によって原発への警鐘を鳴らしていくのです。
彼女は言います、
贅沢に電気を使う都会の人は、その電気を生む過程でどれだけの犠牲があるか、知っていて欲しい、と。
これが22年前の映画である、ということにも愕然とします。

その証言のひとつ、福島第一原発所の設計者の貴重な談話があります。


映画の最後には、
福島の原発で事故が起これば、日本中がチェリノブイリと同じ状況になる、と予言しています。

この映像を一人でも多くの方に観ていただいて、原発の無意味さをみなさんに知っていただきたいです。



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neu ノイ というオーストリア観光局の機関誌より

毎月送っていただく、オーストリア観光局からのおたよりに、興味深い記事がありましたので、転載させていただきます。

脱原発の一大モニュメント
オーストリアにとっては過去の遺物であっても、日本人にとって最も新しい関心の的になるものがある。そんなシンボルが、ウィーンの北西約50kmにあるツヴェンテンドルフ原子力発電所だ。この原発は世界史における重要な遺産であり、他に類を見ないユニークなモニュメントである。なにしろ巨費を投じて完成させながら、ついに一度も稼働することがなかった世界唯一の原子炉なのだ。
――中略――
しかし、議会を支配していたオーストリア社会党の党首ブルーノ・クライスキーは、やがて小さな抵抗に手を焼くようになる。核廃棄物をアルプスの地中深くに埋めようと画策したが現地の村々に拒否され、受け入れ先の候補だったハンガリー、エジプト、中国にも断られた。そして原発の試運転を目前に控えた1977年、フォアアールベルク州の9人の女性が立ち上がる。それぞれが子を持つ母親でもある彼女たちは、原発の試運転を阻止しようと首相公邸前でハンガーストライキを敢行し、原発の是非をめぐって世論が二分するようになった。
市民が選んだ未来
安全か発展か。クライスキー首相は、国民投票によって国民の信任を証明し、堂々とツヴェンテンドルフ原発を稼働させようと考えた。与党社会党は、労働組合、産業界、商工会議所から盤石の支援を受けている。原発推進派の優位は明らかであるように見えた。
1978年11月5日。この日の国民投票は、永遠に人類の歴史に残る激戦となった。ツヴェンテンドルフ原発の稼働に反対したのは1,606,308人。過半数をかろうじて上回る50.47%の得票だった。
―――中略―――
翌年にスリーマイル島原発事故が起きたのも、歴史のいたずらであろう。その後1999年には、核兵器の製造、保有、実験、輸送、さらには原子力発電所の建設と稼働も禁止され、オーストリアの反核の誓いは不動のものとなった。


そして、この文のあと、

この建設はしたが、稼働されなかったツヴェンテンドルフ原子力発電所は、2005年から、所有する電力会社が原子炉をドイツの原子力技術用の研修施設として提供。稼働中の原発とは異なり、ここは被爆の恐れなく本物の原発に触れられるのが魅力、なのだそうです。

そして、ここがポイント

また、一昨年からは、原子炉のある施設で太陽光発電所が稼働し始めた。1000枚の光起電性パネルが外壁や屋根を覆い、クリーンで持続可能なエネルギーを供給している。

国際原子力機関IAEAの本部はウィーンにある、しかしこの国に原子力は存在しない。この英断は、ほんの紙一重で国民が選択したものだった。民主主義の社会では、市民の意見が政治の流れを大きく変え、望ましい未来を創ることができる。



日本の民主主義はまだ大人になれてないんだなあ。

by yumiyane | 2011-11-05 23:23 | 世の中(real world) | Trackback | Comments(6)