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2008年 02月 22日

Chapelle du Rosaire ロザリオ礼拝堂

もうひとつとっておきの礼拝堂を。
それは南仏コート・ダ・ジュールの、Venceという町のはずれにあるロザリオ礼拝堂です。
そのとき私は行きの飛行機の中から調子が悪かったので、ニースに着いたときもげっそりしていました。何か食べなくてはとヴァンスに着いて、魚のスープとパンを必死で口に放り込みました。少し元気になったので、礼拝堂を目指すため、眺めのいい広場に出て北に見える山の麓をバックに記念写真を撮ったりしました。
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これから地図をたよりに訪ねる建物がそこに写っているとは、そのときは気づいていませんでした。

アンリ・マティスは第二次世界大戦の最中、ニースに移り住みますが、さらに隣のヴァンスに疎開します。そこで礼拝堂修復の仕事を天命と受け止め、遺作となるロザリオの礼拝堂に着手したのです。
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そのころのマティスの絵は、ものすごーくシンプルになっていました。切り紙でJazzの連作を作ったり、白い紙に黒い線だけの絵を書いたりしていました。


学生時代にマティスを勉強したことのある私は、その礼拝堂の椅子に座り、係りの人が彼の作った礼拝堂について語り始めたとき、涙が出て仕方がありませんでした。それは、ずっと本でしか見れなかった絵を、美術館で間近に見たときの感動を30倍くらいにした震えでした。

堂の中は全く写真が禁止だったので、↓の2枚は絵葉書です。
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祭壇の反対側の壁には、キリストが裁かれ、ゴルゴダの丘に磔(はりつけ)にされるまで、十字架を背負って歩く途中のことがらの場面が10いくつ、白いタイルに書かれています。

ニースに移り住んだ彼はすでに癌に侵されていたらしく、そこで得た礼拝堂修復の仕事は彼にとってはこの上ない幸せな仕事だったと思われます。

by yumiyane | 2008-02-22 23:54 | France | Trackback | Comments(2)
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Commented by tereza at 2008-02-23 11:48 x
素敵な教会ですね。
ブルーとイエローのステンドガラスが反射してきれいですね。この色使い他のマティスの絵でもみたような気がするけどなんだったけかなぁ~?
Commented by yumiyane at 2008-02-23 20:46
terezaさん、元気ですか。
ブルーとイェローは彼のよく使う色ですね。絵がシンプルになってから、「ダンス」という連作ではブルーがバックで人が輪になって踊っています。
切り紙の「Jazz」の連作もブルーとイエローがたくさん使われていますね。
このステンドグラスはその切り紙の絵が使われています。明るい光が差し込んでいました。


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