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2011年 12月 13日

プラド美術館のプリンセス

私はマルガリータ、9歳。
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箱に詰められて、はるばる日本にやってきました。
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なんでも私を見つけたこの人は、
バルセロナに行ってピカソ美術館にある、王女マルガリータの連作を見た時から、私に会いたいと思ってくれたらしいの。
ピカソが私の連作を描いたのは、ベラスケスの「ラス・メニーナス」を見たから、ということ。
ベラスケスのあの絵は、本当に面白い試みがたくさんしてあって、今でもプラド美術館の一番の宝物。
プラド美術館のプリンセス_d0117481_0551779.jpg

今日も、小学生が感想文の発表会を終えたと思ったら、次は中学生たち。いつも人だかりがしていて落ち着いて見られない、ってこの人が言ってました。
そのラス・メニーナスのそばに、私のこの肖像画が飾ってあります。
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私は、幼い頃から神聖ローマ帝国のレオポルト1世と結婚することが決まっていて、その方に、私の成長をお知らせするために、肖像画を描かせて送っていたのです。
ベラスケスはお抱えの宮廷画家。私のことを何度となく描いてくれて、成長を見守ってくれたの。
彼の描いた絵は、オーストリアに送られて、今はウィーンの美術史美術館に飾られています。
先日この方のお友達が、東欧を旅行なさって、その美術館で幼い頃の私の絵をご覧になったようです。

9歳のこの「赤いドレスのマルガリータ王女」は、プラド美術館にあるので、いつでも会いに来てね。
プラド美術館のプリンセス_d0117481_048224.jpg

私のことについては、ウィキペディアというものが調べてくれているから、そちらを見てくださいね。

私の結婚は政略的なものだったけれど、そんなに不幸せでもなかったの。
だけど、毎年子どもを授かるのだけれど、元気に育ったのは一人だけ。
あのスペインのお城で、ベラスケスにいろんなこと教わったあのころが、一番幸せだったかもしれないわ。

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by yumiyane | 2011-12-13 23:26 | 旅(travel) | Trackback | Comments(12)
Commented by mai-obachan at 2011-12-14 19:06
箱に詰められて連れて来られたマルガリータさんは、かなり絵に忠実な出来だったのですね。手の具合なんか、ほんとよく似ています。

当時の絵には隠された色んなメッセージや、内緒話が詰まっているんでしょうね。そういう謎解き、好きだなぁ。
ネットで誰もが意見して暴露しちゃう今の時代にはないものですね。

芸術はスキャンダル!
Commented by whitelacenonyo at 2011-12-14 20:31
マルガリータ人形!素敵ですね。なんで出来ているのでしょうか。
パリのルーブルでもマルモッタンでも小学生や中学生が学習しているのを見て,小さい時から美術に触れて幸せだなぁと思いました。

好きなTV番組で新日曜美術館は毎週欠かさず見ます。
ベラスケスのあの絵はやはり目を引きますよね。
いい、充実した旅をしていますね。いいなぁ、スペインは未踏に国です。
Commented by yumiyane at 2011-12-14 23:42
:mai-obachanさん、
見れば見るほど、そっくりです。
お顔なんて、本物より美しい。お袖のレースといい、手に持ったハンカチといい、これを作られた方、ほんとにマルガリータがお好きなのだと思います。スペインの方にとってマルガリータは特別な存在なんでしょう。
ほんと、人のうわさも75日でしたっけ?なになにだったんだって、っていうのが75日持つってことですから。
この日プラドに無かった着衣のマハ、東京に来てたんですよ。
彼女こそ最高の芸術的スキャンダルですものね。
Commented by yumiyane at 2011-12-14 23:49
:whitelacenonyoさん、こんにちは。
この人形、陶器なんです。落としたらきっと割れます。
スカートが広がっているのでとても座りがいいのですよ。
マルガリータの肖像画から起こした人形がいくつかありました。
この9歳のマルガリータが一番可愛らしかったのです。
そうそう、ルーブルとか絵の前で模写してますものね。あれは許可がいるらしいですが。
日本ではこの中の1枚が来るだけでも大騒ぎですが、こちらは毎日ありますからね。まあ、逆を言えば日本画は毎日見れますが、、、。
日曜美術館、落ち着いたいい番組です。最後のほうにあちこちの美術館の催しを知らせてくれますね。あれがいい情報だと思います。
Commented by eithbed at 2011-12-14 23:57
こんなにかわいいお顔のマルガリータちゃんがあるのですね。ベラスケスの絵では怖いなって思っていましたが。私もずっと、ずっと昔プラドでみましたが、ちょっとかわいそうな絵だなって思ったものでした。
Commented by ぐらんまさん at 2011-12-15 10:37 x
陶器なんですか・・・質感が素晴らしい。愛情に満ち溢れたお人形をよくぞ持って帰られた。今度みせてください。
Commented by yumiyane at 2011-12-16 00:03
:eithbedさん、こんにちは。
そうですね、本物の方はちとにらまれていますね。
お人形は可愛い顔です。他には似ている人形もありましたが、敢えて可愛い方にしました。
マルガリータ自身は、とても病弱な女性だったようで、22歳の若さで亡くなってしまうのです。そんなことが絵に出ていたのでしょうか。
Commented by yumiyane at 2011-12-16 00:04
:ぐらんまさん、こんにちは。
ね、質感分かりますか。
コンコンと叩くと陶器なのが分かりますが、見た感じは木彫りに色が付けてあるのかと思うくらいです。
はい、今度見に来てください。
Commented by akicosmosA at 2011-12-16 00:27
すごく惹かれます。ストーリーも♪
陶器なのですね。
ようこそなんて微笑んでしまいました。
小さい時から本物の絵にふれ育つ子供たち・・・。
私の小さい頃なんて美術館に行かなかったかも;;
Commented by yumiyane at 2011-12-16 01:21
:akicosmosAさん、こんにちは。
この彼女可愛いでしょ。
私はあまりお人形は買わないのですが、スペインのあちこちで彼女がモチーフになっているものを見かけて、ひとつ持ち帰ろう!って決めたのです。それがこれです。
触り心地もなかなかいいんですよ、なんか暖かい。
迎えてくださって有難うございます。
小さいころから本物に触れられるなんて環境が違いますね。
スペインて結構な画家をたくさん生んでいますからね。
外で遊ぶことも大切だし、文化に触れることも大切ですね。
Commented by デコ at 2011-12-17 18:39 x
マルガリータ王女の絵はたくさんありますね。愛らしい画像ですね。以前日曜日術館でベラスケスを取り上げていました。、綺麗な絵だなあと思って見ていました。マルガリータ、のお人形さん可愛いですね。
Commented by yumiyane at 2011-12-17 23:06
:デコさん、こんにちは。
王女マルガリータは、スペインの宝物のようでした。たくさんの絵と人形が土産物屋さんにありましたよ。
絵より美人の人形さんです。
ベラスケスは宮廷画家だったので、いろんな人の肖像画を書いていますが、このマルガリータとラス・メニーナスに尽きますね。


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